2013欧州で保育を学ぶ旅(22)
2013年07月19日 金曜日
幼稚園は朝7:30開園、登園時間は家庭によって異なります。園内には朝ごはんを食べるスペースがあります。子どもたそろうとその日のスケジュールを子どもと一緒に話し合うことになっています。
これは使えそうだと感じたのは、顔の表情、笑っている、怒っている、泣いているなどが書いてあるサイコロです。子どもたちが転がして、出た表情の話を即興で表現し、コミュニケーションを深めています。
科学に関心を持ち始めるころですから、散歩に出かける時にも流木、小石などを拾ってきて展示してある棚があり、保護者も自発的に持ち込み可能です。自然素材を使うこと、例えばドライフラワーづくりを行って、作品素材にする取り組みも行っています。自然をどんなふうに感じるかを子ども目線で考えていきます。つるしてある森というテーマのジオラマでは、針金を使って作った森はアトリエスタも共に関わっています。
モノを描くことに興味を持ち出す発達過程を保障できるように自由掲示板を設置して、子どもが作成するお当番表などに活用しています。たとえば、お天気当番の子どもは今日の天気を絵で表現しています。大人が教えるよりも、子ども同士で学び合う中で字を覚えていきます。自分の家から持ってきた大事なものは「宝箱」に入れておいたり、郵便箱を設置してあるクラスもあり、友達相互にメッセージを交し合い、関係性を体験していくのです。
2階には広大なアトリエがあり、ピストイアの街の地図を作ることに取り組んでいます。y壁面には保護者が提供した近くを流れる川の写真が飾れてあり、川の源流から下流までを解りやすく説明してあります。マリーノ・マリーのさんの美術館へも子どもたちは出かけていき、本物の現代美術に触れることで素敵なモノを感じることが大切だと考えています。
図書ルームの絵本分類は、怖いモノの本、楽しい本などに分けられています。気に入った本は借りて帰ることができます。3歳児のクラスで図書室の使い方を学んだ後に、実際に使えるようになります。プロジェクターを使って、壁面に絵を映し出し子どもたちがお話を展開していくのです。クラス全体で活動することはなく、少人数で様々なコーナーやゾーンに出向いて遊べます。園を紹介してある写真集もあり、年間と通して遊んでいる子どもたちの活動、製作などの様子が説明してあります。アトリエスタと一緒に製作活動を行っている場面も解りやすく示され有ります。見学者が感想を書けるサインブックも用意してあるので、我々も書いておきました。いろいろな人がいるから子どもたちは自分で学んでいけるのです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ