2013欧州で保育を学ぶ旅⑬
2013年07月05日 金曜日
学びの空間(スペース)として保育園(nido)は、子どもたちが競って成長したいと思う教育システムを作り上げてきたおかげで、子どもたちの成長と学びにふさわしい環境になりました。
スペースを組織することと学習の質の間には、有機的な関係があります。すなわち、学ぶためには、子どもたちには、好奇心と探求心を促すような背景が必要なのです。この背景が、動機付けと知識を与えるのです。
これらの理由で、教育的な活動は、これらの前提の上に成立するのです。
その活動は、明白で豊かで具体的で魅力的で利用しやすい状況において考慮され、材料の質と量に応じて遊びと探求の様々なモデルやアイデアを提案することができます。
これらの活動は、時には各部屋で、多くの場合は定義された場所で、創られた何かを「行動にうつす」ことです
これらは、豊かで多彩な経験にかなう材料を利用できるおかげで、また子供たちが一緒に活動に参加できるようにデザインされた設備のおかげで、子供たちが特定の活動を行うことできる空間(スペース)なのです。
空間(スペース)は感情を喚起することができる基礎的な要素と言えます。スペースの感情的な側面と機能的の側面を何とか折り合わせようと努力してきた理由もここにあります。
保育所(Nido)は、 ある程度は、誘惑的で、思いがけない事件が生じる場所でもあります。
何よりも、それらの場所は、感覚と感情を刺激する場所であり、子どもたちの驚きを引き出す場所であり、この驚きこそが、子どもたちの心を開き、彼等に好奇心を持たせ、学びたいという気持ちにさせるのです。
なぜなら、知ることと感じることの対立がそこではなくなるからです。
ピストイアの 保育所(nido) の教育学的なアプローチは、美的な性質への注目に特徴があります。
一般的にいって、子どもたちが成長期に持っている権利の一つが、美に対する権利であると考えているのです。
人々は美しい場所にとどまることを幸福だと感じます。美しい居場所で、子どもたちは居心地がよいと感じ安らぎを感じます。
これらの条件が与えられると、子どもたちは積極的に関係を確立し探検しようとします。
教育という仕事は、不可能な事柄から子どもたちを目覚めさせ、われわれの文化を特徴付けている情緒を持たせ、美の感覚によって物事の魂を再発見することです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ