子ども同士が認め合えるようになるための保育者のかかわり
2013年03月01日 金曜日
東京都教育研究員の幼稚園部会研究発表会「子ども同士が認め合えるようになるための教師の援助を探る」が、文京区立の幼稚園で行われました。就業する母親の増加、様々な価値観を持った家庭の増加などの社会構造の変化の中で、子どもは園で他者理解を深める段階で、相手の意見と自分の意見がぶつかり合う葛藤を経験していきます。
その上で子ども同士が認め合える関係に発展していきます。認め合えるようになるための過程を確認し、保育者がどのようにかかわっていくことが良いのかを保育者が臨床的に研究しています。
認め合う姿とは、自己発揮と周りの人との調和、相手の思いや良さに気づき、思いを伝えあうことだと定義して関わっています。そのために子どもが話し合う時は一円になって、お互いの顔が見えるように工夫をしています。子どもが思いを表現できる環境のために、保育者は共感し見守っていきます。子どもが立ち止まって考えられるための環境と支援ができてくると、次の行動に取り組めるようになっていきます。
子どもが自分の思いを伝えあえ、考えてることが楽しくなり、相手が自分の思いを受け止めてくれたことに満足できる体験を繰りかえすことです。子どもが自分たちで相談して決められるように、思いが認められたと感じられ、考えたことが試せるようにしていくことが大切です。見る・真似るは必要不可欠なステップで、保育者がモデルとなって示していくこと、答えを教えないこと、子どもに考えてもらえるように関わることです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ