ボランティアは自発性
2013年02月04日 月曜日
八王子に無料の学習塾があります。名称は『八王子つばめ塾』、設立者によると、子どもたちが巣立って大きくなればまた帰ってくるつばめのような存在でありたい。この塾から巣立ってまた何かしらのボランティアとして舞い戻ってきて欲しいとの願いからだそうです。塾はボランティアで成り立っています。ボランティアの人達と触れ合う中で、自分も世のため人のためになりたいと思えることが大切です。
八王子つばめ塾は、家庭の経済的理由で塾に通えない中・高校生を対象にしています。土日を中心に13人の講師ボランティアが子どもに合わせて教えてくれます。国分寺にある無料学習塾(「NPO法人一粒の麦」主催)でまなび、2012年7月に開塾しました。
このような塾がある日本は素晴らしい国です、諸条件が整えば全国に広がっていくことでしょう。
ボランティアは、自発(自主)性から発生するものです。
今年になって育子園の職員は、何度となく18時から自発的に集まって話し合いをしています。2013年度に向けて子ども主体・子ども中心の保育を充実させるための話し合いです。主に0・1歳児保育環境、2歳児保育環境、3~5歳児保育環境の改善を図る目的で毎回20人ちかいの職員が参加しています。机上で話し合っていたかと思うと保育室に移動して家具を移動して、実際の導線を確認しています。自分が担当している年齢だけにとどまらず自発的に横断的に参加している姿を見ると、高次元の職員集団だと敬服しています。当然、園長と主任は入りません、職員を信じ、職員みんなで話し合って提案したことを達成できるように支援するのが運営側の役目だからです。
みんなでみんなを見守る、年齢や経験年数にとらわれずに自分の考えを発し、周りが受け止めてくれる職場環境は最高だと思います。たとえすべてが受け入れられなくても、自分の考えをみんなに知ってもらうこと、理解してもらうことが大切です。話し合うことで折り合いのつけ方を学べ、社会性が向上していくのですから結果よりそのプロセスが重要です。とかくピラミッド型に陥りやすい保育・教育現場ですが、育子園はボトムアップです。子どものことを見守れるようになると、職員同士も見守れるようになっていきます。職員同士がそうなっていなければ、子どもを見守っていない、大人主導の保育を行っている証です。
体罰について毎日のように報道されていますが、たとえば校長が教職員に対して学校教育法第11条に体罰を加えてはいけない、と規定されているからとトップダウンで指導するよりも、体罰はなぜ加えてはいけないのかを教職員間で話し合った方が、体罰が激減するというデータがあります。人から言われても人間は変わりにくいのです、自らの自発的意思によって変わっていけるのです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ