目標は「にいまるさんまる」
2013年02月22日 金曜日
国民の人口が減少し始めた入口に差しかかった国の一つである日本の施策を各国は学ぼうとしています。少子高齢化が進み人口が減少することよりも、速度が早いことが問題だとされています。2030年頃までが急速に進むのですから、それを見据えた施策を講ずることになります。少子化対策の面では、合計特殊出生率1.39人を上げることを目標にしていますが、産みたくないという選択もあります。
そもそも出産可能な女性人口が減っているので出生率を上げても歯止めはかからないようです。10人兄弟が普通だった頃に戻れば別ですが、当時のような子育て環境になることは特に都市部では想定し難い状況です。女性の出生率低下は経済発展を遂げた各国共通のことですが、日本は結婚しない人口が増加し特に男性の単身者が女性を超えているのが特徴です。
国は緊急経済対策のなかで、3歳児以上の幼稚園・保育園の保育料無償化、保育士養成校学生への授業料貸付を検討していますが、数千億円単位の予算規模になります。人口減少社会ですが都市部の保育需要は高まる一方で、保育所整備は速やかに進めていくべきですが、いずれ保育所として使用しなくなる時期が来るのですから、その後のことも考えた施設整備を見据えることが求められます。
就業女性の地位向上と施策して「にいまるさんまる」、2020年までに女性管理職を30%にする目標を掲げています。ノルウェーでは40%に満たなければ上場廃止という条件があるように、スマート(賢い)な女性が管理職なり、子育て世帯のワークライスバランスを再考していければ、長時間労働や休暇取得などの課題も改善できると期待されています。
他の先進諸国のように出産でいったん職場を離れても元の仕事が保障され、夕方5時ごろには閉園できる労働システムを女性目線で築いていけると、子どもにとっても大人にとってもさらに優しい国に成長できそうです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ