借地借家で始まった認可保育園40年の歩み
2013年01月15日 火曜日
杉並区私立保育園連盟の仲間、「杉並さゆり保育園」が認可保育園が2012年に40周年を迎えました。1968年に認可外保育園として始まった園ですが、子どもたちの処遇改善のために認可を取得したいという願いでした。規模が小さすぎる、借家は許可されない等の条件が認可への道を阻みましたが、職員と保護者がJR高円寺駅の街頭に立って署名やカンパを続けました。その苦労が報われて、1972年に0~1歳児30人の東京で1番小さな認可保育園、日本で初めての借家の認可保育園が誕生しました。
1998年に園舎建て替え、2005年には底地を入手できました。さらには2005年、中野区に「桃が丘さゆり保育園」も開設しました。
そして2014年開設予定で3~5歳児30人が異年齢で2クラスで過ごせる、分園を新設することになっています。0~2歳児までの園に通っている子どもは3歳以上の転園先が困難な状況になっています。以前のように措置制度があり待機児童も少なかった時代とは大きく様変わりしています。杉並区に対して杉並区私立保育園連盟としても、転園先を保障してもらうよう毎年要望していましたので今回の分園開設計画を伺って一安心といったところです。
40周年記念式典は≒400人の関係者が一堂に会し、会場の馬橋小学校体育館一杯の人たちで埋め尽くされました。威勢の良い太鼓演奏、在園児の合唱、保護者・職員のパフォーマンスや高円寺の阿波踊りと舞台と会場が一つになって周年をお祝いしました。卒園OBが大勢参加されているのを拝見して、園とのつながりと信頼関係が強く築かれていることを実感したところです。
「子どもは社会の宝、社会の責任で育てる、一人ひとりを大切にした保育」を掲げ実践されてきた歩みが暖かい雰囲気の園を醸成しているのでしょう。
新園舎といえば杉並区内にもう一カ所建設中の保育園があります。育子園から徒歩5分の「むさしの保育園」も老朽化した園舎を建て替え、定員も増えるます。子どもたちが過ごす環境が充実されることは最も大切なことですから、新制度になったとしてもそこを保障していくことが国の責務です。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ