佼成育子園[こうせいいくじえん]-東京都杉並区

  • 佼成育子園 トップページへ
  • 佼成育子園 お問い合わせ
  • 報告書関係
  • 佼成育子園の理念
  • 佼成育子園のこだわり
  • 佼成育子園の給食
  • 佼成育子園から地域の皆様へ
  • 佼成育子園からのお知らせ
  • 佼成育子園について

佼成育子園前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ
バックナンバー
  • 2014年3月
  • 2014年2月
  • 2014年1月
  • 2013年12月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年9月
  • 2013年8月
  • 2013年7月
  • 2013年6月
  • 2013年5月
  • 2013年4月
  • 2013年3月
  • 2013年2月
  • 2013年1月
  • 2012年12月
  • 2012年11月
  • 2012年10月
  • 2012年9月
  • 2012年8月
  • 2012年7月
  • 2012年6月
  • 2012年5月
  • 2012年4月
  • 2012年3月
  • 2012年2月
  • 2012年1月
  • 2011年12月
  • 2011年11月
  • 2011年10月
  • 2011年9月
  • 2011年8月
  • 2011年7月
  • 2011年6月
  • 2011年5月
  • 2011年4月
  • 2011年3月
  • 2011年2月
  • 2011年1月
  • 2010年12月
  • 2010年11月
  • 2010年10月
  • 2010年9月
  • 2010年8月
  • 2010年7月
  • 2010年6月
  • 2010年5月
  • 2010年4月
園のこだわり

今年も保育園入園希望者が増加

2013年01月31日 木曜日

杉並区内の平成25年4月認可保育園入園申込者数が発表されました。

★平成25年4月入園申込状況

 

区全体の認可保育園4月入園可能数1,136人に対して、入園希望人数は2,968人で昨年より408人も増えています。区は未就学人口は増えない想定していましたが、区外からの転入者が多く増加に転じています。4月には区内でも待機児童が多かった西荻南に私立認可保育園が開園しますが、80人募集に対して186人もの希望者がいる状態です。さらに井荻駅に35人定員の認証保育所が開所し、7月には上高井戸に96人定員の認可保育園も開園します。保育園の新しい仲間が増え一緒に学び合えるのは良いことです。

 

児童福祉法第24条には、市町村は保護者の労働又は疾病その他の政令で定める基準に従い条例で定める事由により、その監護すべき乳児、幼児又は第39条第2項に規定する児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない。ただし、保育に対する需要の増大、児童の数の減少等やむを得ない事由があるときは、家庭的保育事業による保育を行うことその他の適切な保護をしなければならない。と規定されていますが、都市部ではそのようになっていない市区町村が数多くあります。

 

認可保育園を新設するには数億円単位の資金が必要になりますから、厳しい財政状態の中で子どもに対する予算をどこまで確保できるのか大きな課題です。そんな折、全国最多の待機児童がいる横浜市が2年間で9割も減らす取り組みを成し遂げました。横浜市の待機児童数は2年前には≒1500人いましたが、昨年には170人まで減りました。人口370万人の大都市ですが認可保育園の整備が遅れていた市は、2年間で5,300人も認可保育園定員を増やしました。

 

林文子市長の強いリーダーシップでなし得た対策は全国から注目されています。市長自ら現地を訪れ、本当に必要な場所を選定して新設しました。保育コンシェルジュという制度もたちあげ、働き方に合った保育を利用者と共に考えていく専門相談員がいるのです。そうすることによって市内の保育ニーズをきめ細かく把握できました。保育士の給与などの処遇改善を行うことが、保育士不足を解消する一つの策ですから国も方策を打ち出しています。

 

BMW東京社長やダイエー会長の要職を歴任された林市長さん、民間の経営者としての手腕が都市部の待機児童解消策に活かされています。

 

resize34906 

 

 

 

 

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

自分のしたいことができる環境

2013年01月30日 水曜日

resize34903育子園の子どもたちは、園舎内や園庭などで嬉々として遊んでいます。たとえば表現の絵画・造形ゾーンではさまざまな素材を試して没頭しています。絵を書きながら、登場人物になり切って喋ったり、電車の走る擬音を発しながら自発的に描きます。子どもは生まれながらにして学ぶ力を持っていると言われますが、子どもは自分に従うものとも言えます。自分に従うということは、自分のしたいことを勇猛果敢にやってみるということです。子どもはできなことを学んでできるようになるのではなく、自分に従うことによってその子どもが持ち備えて生まれたものを開花させているのでしょう。

 

絵画・造形なども子ども自らの意欲と感性に従って没頭できる環境を保障することです。書き方を教え込み、出来栄えを評価するという力や形を学ばせることではありません。たとえば、ある仏教保育園では仏教三大行事などの花、果物、お菓子などのお供え物を子どもたちが紙や空き箱、粘土などを使って作ってお供えしています。想像力をはたらかせて、みほとけさまに喜んでいただくことを考えてくれるそうです。

 

子どもにとっては、自分の周りにあるモノは全て造形活動などの素材です。園長室に来る子どもの中には、「使わなくなったものはないですか」と尋ねてきます。大人にとって壊れたり必要性が無くなったモノも子どもにとっては宝の山なのです。高価なモノや売っているものではなくても、自然の中や日常生活から出てくるものがたくさんあります。欧州の保育園や幼稚園に行ってみると、園庭や公園から拾ってきた素材、家庭で使わなくなったモノが一部屋に集められて、素材倉庫兼研究製作ゾーンになっているのです。素材の量は余るほど用意してあり、様々な素材を見て、触って、選んで、自分に従って作り込んでいます。そして仲間が作ったモノも参考にしながら発展させていきます。

 

保育者の役目は、子どもたちが望んでいる素材や保育者が面白いと思う素材を用意し、子どもが自ら取り組んで作り上げていく過程を見逃さずに観察記録することです。成果物よりも作っている過程が重要だというスタンスで見守ること、造形は机上だけではおさまらないこともありますから寝そべったり、立って作ったり、全身を使って取り組んでいる姿を大切にしてあげること。一日では達成できないようなモノづくりもあるでしょうから、途中の状態で保存でき他の日に続きを作れる環境も必要不可欠です。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

地域と共に

2013年01月29日 火曜日

写真育子園の地元商店会主催の新年賀詞交換会に参加しました。杉並区和田にある4つの商店会が仲良く合同で開催している恒例の行事で、杉並区長さんの挨拶では今年の杉並区重点項目を3つ紹介されました。①弱者が住みやすい杉並区。 ②住みやすい住宅都市としての整備。 ③乳幼児から青年までをサポートする杉並。 このことに取り組んでいきたいと抱負を述べられました。

 

会場には育子園がいつもお世話になっている地域の方々が大勢いらっしゃいましたので、日ごろの御礼を申し上げました。お話をしていると数十年前に育子園へ通っていらっしゃたという方が何人もいらっしゃいました。64年間の内に≒3,000人の地域の方々が卒園されていますから親子2代続けて通っている方々もいらっしゃいます。

 

会場で和田三丁目の和田商店街の広報誌と商店街マップをいただきました。

神田の長屋に住んでいる粗忽者の亭主が、「そそっかしい」のを直そうと堀之内のお祖師様に願掛けに行くという。
「この道(青梅街道)真っ直ぐ行って、鍋屋横町を左に折れて行くとお祖師様」と、教えられるが・・・
とにかくそそっかしいので、たどり着くまでが大変。
ご存じ落語「堀之内」の一節です。
和田商店街は、まさにこの参道沿いにある商店街。中程には「和田帝釈天」があり、毎年節分には豆まきを行っています。
レトロな商店街ですが、お客様とのふれあいを大切にする和田商店会です。

 

広報誌の名前は「Wadatch わだっち」、母親一人で子育てしていると詰まってくることがあります、そんな時商店街に出てみると、声をかけてくれる人がいるから救われる体験ができます。子育て中の肩の荷を軽くするヒントを得ることができる商店街ですが、商店経営者の方々に伺うと10年後に何件のお店が残っているか…、という課題が経営者からは聞こえてきます。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

清々しい高校生

2013年01月28日 月曜日

resize34902毎年恒例の東京都立富士高校生が家庭科の授業で来園してくれました。礼儀正しく笑顔で挨拶をして園内に入ってくる姿に清々しさを感じました。高校1年生が子どもたちに喜んでもらえるように、趣向を凝らして作ってくれた様々な遊び道具を持っています。毎年に生徒さんにする質問があります、普段から乳幼児と関わることがありますか?手を上げたのは40人中わずか2人ですが、毎年この傾向は同じです。

 

3~5歳児グループ120人の子どもたちは数グループに分かれて、生徒さんとゲームなどを楽しんでいました。生徒さんの接し方は初めてとは思えないぐらいに、子ども目線で顔は輝いています。まるで3~5歳児と16歳の異年齢集団のように見えほど、あっという間にうちとけている様子は微笑ましい光景です。

 

今回は育子園を卒園した生徒さんがいました、面影はそのままですが長身で見上げるようでした。小学校から地域の野球チームで活躍していましたが、今でも硬式野球部に入っているそうです。最近人気のグラブはと尋ねてみると、ミズノかスラッガーだそうです。以前ミズノの野球用品はVICTORYカップ印で統一されていた時代がありました。スラッガーはクボタスラッガー、40年前に使っていたのでとても懐かしいヒビキです。

 

グラブを手入れするのは楽しいことで、土ぼこりを落としてドロース塗ったり経年で柔らかくなった時はアマニオイルを少量塗って型作りをしたものでした。スパイクシューズも今では合皮が普通になっているそうですが、薄手のカンガルー皮の軽いスパイクシューズは試合用として大切に使っていました。

硬式野球ボールは使っていると擦り切れますから、毎日のように塗っていました。指にまめを作りながら108の縫い目に一針ずつ針をすすめ、トスバッティング用のボールの完成です。今でも高校野球部員は同じようにボールを縫っているそうですから、数十年経過してもモノを大切にする野球児の慣習は脈々と受け継がれているようです。

来園してくれた翌日、なんと数年ぶりにそのお母さんに道でばったりお会い挨拶できた不思議さに感謝です。

 

この春の選抜高校野球に母校が出場することが決定しました。今年は例年にも増して高校球児の懸命さを応援したいと思います。

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

園長から転身

2013年01月25日 金曜日

園では保育士・幼稚園教諭を目指している学生さんの保育実習を受け入れています。約2週間の実習期間中に各学校の先生が学生さんの様子を伺いにいらっしゃいます。先日もある学校の先生が来園されたのでご挨拶させていただこうと玄関お迎えしてみると、昨年3月まで公立保育園の園長をされていた先生が、定年を迎え新たに講師として再就職していらっしゃったのです。思いもよらない再会に時間を超えて話し込んでしまったのですが、保育現場経験豊かな立場の方が学校現場で活躍できることは学生と子どもにとって良いことです。園長時代にも増して活き活きとなさっている先生にお会いできたことはうれしい限りでした。

 

保育実習に来ている学生さんの中には、毎年のように育子園を卒園した方が含まれています。先日も実習5日目の学生さんに園の保育理念と保育実践について学び合う時間がありましたが、自分が通っていた当時と様変わりしていることにびっくりしています。子どもが大人からさせられているというと雰囲気がないことがスゴイと感じています。ホームページに毎日、職員が各クラス・グループごとに9つの保育エピソードを掲載しているのを見ていて、本当にその場面の様子がリアルに伝わってきます。園に来てうれしかったのは、どの保育室に入っても職員さんが温かく受け入れてくれて職員同士の仲が良いことです、と話してくれました。

 

保育実習先で多くの学生さんがショックを受ける事柄に、職員間の雰囲気が良くないということがあります。先輩らしき人が高圧的に指導・指示する様子を見るにつけ、自分はここでは働けないと感じてしまうのです。子どものことを第一に考えようと保育の道を目指しているのに、大人同士のことが課題になって前向きな取り組みなどできないのです。その職場で代々受け継がれた伝統には良い部分とそうではないことがあります、自分がされて嫌だったことは将来に引き継がない風土づくりを本気で行っていくことで、慢性的な保育士不足は改善されていくことでしょう。

 

保育実習を終えた学生さんからお手紙をいただきました。

…育子園での実習は自分にとって新たな視点が開けたものでした。子ども達が自ら遊びを選択し子ども同士の関わり合いを通して、子ども達の優しさ、好奇心、素直さなどたくさんのことが学べました。このように子ども達が活き活きと過ごせるのは子どもの自発性を尊重し、保育者が主導しない、子ども主体・子ども中心の保育だからだと実感しました。保育者が子どもの成長を喜び、子どものことを深く信頼している姿勢にふれて、「見守る」ことを保育の根底にしていこうと気づくことができました。育子園での2週間の貴重な体験を今後の学生生活、さらには進路選択に活かしていきます…

 

この学生さんのように、自ら感じて思考し実践していこうとできていることは、20年間の人生を「見守られて」いたからでしょう。見守られている人の特徴は、前向きな人、勇気のある人、チャレンジできる人、のようです。

 resize34901

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

幼稚園も保育園も選べない地域

2013年01月24日 木曜日

社会保障と税の一体改革を巡り、三党合意で子育て支援策の柱として、認定こども園の拡充で合意し、保育園も幼稚園も現行通りの運営が継続されることになりました。

 

日本の福祉政策下にある保育園は、世の中の変化に合わせて「表面的には」変化する宿命を負う場所です。児童福祉法が制定された1947年から≒70年経過しましたが、その間おおむね15年周期で保育制度は変化してきました。初期は3歳児以上の8時間以内の保育から始まり、その後0歳児保育の開始、さらに長時間延長保育の開始、そして現在力を入れている地域子育て支援が始まりました。

 

P1060247日本は根本的な施策を打ち出せないでいたために、世界最速で少子化進行と人口減少社会が到来してしまう国です。1948年の第1次ベビーブームには270万人が出生、1978年第2次は200万人、2005年には第3次が訪れるはずだったのですがブームは起きませんでした。さらに1990年120万人、2010年には100万人に落ち込んでいます。1990年前後に出生した女性は60万人ですから、今後は多くても80万人以下になっていくようです。

 

出生数減少は全国一律ではなく都市部と地方の差が広がっていきます。今後は地域それぞれの保育事情が大きく異なっていくことになります。人口が少ない地域は幼稚園も少なくなり、保育園が増えていきます。東京など一部の大都市部では待機児童解消が大問題ですが、全国的には過疎化と少子化が大問題です。現在でも人口1万人以下の地区町村には幼稚園が無い状況です。このまま傍観していると過疎地域では幼稚園も保育園も無い地域が増えていくのではないでしょうか。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

三党合意を注視する年

2013年01月23日 水曜日

resize34896新春恒例の杉並区公私立保育園園長新春の集いが行われました。

数十年間続いている恒例の集いで、杉並区保育課、杉並区社会福祉協議会、杉並区議会議長、区議会議員と共に新年を祝いました。昨年三党合意された社会保障と税の一体改革では、認定子ども園などの子ども子育てに関することが含まれていますが、その中身は不明な状態で合意したのです。

 

このままのスケジュールで行くと2015年度から新しいシステムが始まるのに、各市区町村にも情報がきていない状況です。今年中には全体像が見えてくる予定になっていますので、保育現場からは子どもの権利を第一に考えたシステムなのか注視し行動していく必要がある大事な年になります。

4月入園希望者が昨年より更に増加していますので、杉並区では今年度あらたに保育定員を350人増員して対応しますが、全てを解消することは困難ですから、来年以降もさらなる保育定員の拡充を図っていく方針です。

 

懇親の部では公私立園の新任園長先生が手話つきの歌を歌い、踊りの上手な園長先生による3種類のエイサーを参加者全員で踊り、我々私立園長会の面々もボディパーカッションを披露しました。エンディングは参加者全員で大きな円になって大合唱して幕を閉じました。

 このように年に数回、公私立保育園が交流・学習・情報交換を行って、相互理解を深められる環境は有難い地域だと感謝しています。この取り組みを継続することは子ども達により良き保育を提供する源になりますから、これからも更に意義ある活動を展開していきたいと思います。

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

日曜日の研修会

2013年01月22日 火曜日

P1060601今年度3回目の保育理念研修会を1月20日の日曜日に行いました。保育園は月曜から土曜までフルタイムで保育業務を行っていますから、全従業員が一堂に会して学ぶ場は日曜日しかありません。60人の従業員が9時から14時まで育子園の保育理念実践を深め高めるために学び合いました。

見守る保育のコンサルタント、㈱カグヤさんと共に研修プログラムを立ていくオーダーメイド設計の研修会を行っています。

 

冒頭、杉並区公私立保育園園長会で学んだことを皆で確認しました。保育や介護などの「対人援助業務」の特徴として、日常の保育実践がその個人の「成育歴」を基にして行われますから、一人ひとりの実践が違ってくるのです。一人ひとりの個性は尊重しつつ、園としての方向性を示した「保育理念」が必要不可欠なのです。園で働いて獲られる給与は、保育を行ったことへの報酬が50%、残りの50%は職場内の人間関係を良好する努力への報酬です。このように人間関係を良好にすることが、質の高い保育を行う源泉になっているのです。

 

保育理念を深めるために、見守る保育の主宰者、新宿せいが保育園の藤森園長先生は、保育者は自らの保育実践を毎日振り返ることが大切だとおっしゃっています。それは「見守る保育の三省(さんせい)」で、①子どもの存在を丸ごと信じ切っただろうか。 ②子どもに真心をもって接しただろうか。 ③子どもを見守ることができただろうか。

 

この三省を日々実践することに加えて、職場の仲間同士で振り返ることが大切です。これも保育理念があるからできることで、一人ひとりが保育理念をどのように解釈しているかを話し合うことにも繋がっています。保育について話し合うことによって、保育理念が深く浸透していく のです。育子園では保育環境の設定などについても皆で自発的に話し合っています、方向性や結論を出すことも必要ですが、じつは話し合うという過程の方が意味があり重要なことです。

 

5時間の研修の最後は60人が一円になって、今日の感想と今年の目標・大切にしたいことを漢字一文字に書いて発表しました。従業員一人ひとりがどんなことを大切にしているかをお互いに理解し合うことは、コミュニケーションを深めるためのポイントになります。今後もこのような話し合いの場を設定して、さらに風通しの良い園にしていきます。

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

園の行事は何のためにあるのでしょう

2013年01月21日 月曜日

resize34893園での行事は何のためにあるのでしょう。まず、仏教では人間は社会的存在としてとらえています。言い換えれば一人では生きていけず、環境やお互いに関わり合いながら生きているということです。仏教保育園ではお釈迦さまを理想像として、一人ひとりの保育者と子どもがお釈迦さまの教えを敬い生活しています。

 

園では年間をとおして仏教行事や様々な行事を行っていますが、子どもの発達を見える化することも大切ですが、本来の目的は縁あって園に共に居る人々の関係を深めるために行なうのです。一つの行事を行うための話し合いや諸準備には、他者の意見も受け止めながら力を合わせて行い、後片付けも共に行うことになります。

 

その中で相手を知ることができ、自分を見つめ直せるのです。特に行事担当者は行事の意義・目的を明確にし、各保育者の役割分担や諸調整などを日常保育と並行しながら行うのです。そうした取り組みをお互いに行っていく中で、仲間意識や連帯感がうまれます。保育者同士の仲が良いことが、子どもが安心・安定して園で過ごせる基本ですから、行事は保育者と子どものコミュニケーションを深めるために行っているともいえます。一人の保育者だけで行える行事は何一つないのです。

 

行事の諸準備には保育者にしかできないこともありますが、子どもたちの参画やお手伝いは不可欠なことです。園の行事で子どもを対象としない行事はほとんどありませんから子どもが主体的に参画する姿勢を大切にしています。

 

保護者と共に保育をするということからすると、本来は保護者も単に行事に参加する受け身だけではなく、参画することが望ましいのですが、現在のような長時間労働下でどうしていくか各園の課題になっています。育子園でも取り入れている、保護者の保育士体験で日常保育の様子と懇談を深めながら次のステージへのヒントが見えてくることを期待しています。

 

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

消費税増税7,000億円と保育

2013年01月18日 金曜日

2012-10-04 016杉並区私立保育園連盟主催の学習会を開きました。今回は帝京大学教授を招いて「子ども子育て関連法の今後」について学びました。

認可保育園に入園したくても希望者が多くて入園できない待機児童、本当に正確な人数を市区町村は把握できているのでしょうか。たとえば、認可保育園に入園できずに東京都認証保育所等へ入園した場合は待機児童数にカウントされていません。このように本当は何人の子どもが認可保育園の入園を切望しているかが把握できなければ、正しい保育施策は打ち出せず、園の新設や定員増もとりあえず増やしていることになります。

 

財源問題としては、現行制度の目的別補助金制度から一括交付制度になると市区町村の裁量で保育に投入する額を決められることになる点です。今回の関連法は消費税増税とセットですが、消費税増税のうち7,000億円保育に投入するとされていますが、保育関連だけに使われない可能性が出てきています。使途が自治体間で大きな格差となり、保育条件も改善さないなが危惧されます。政府は法案審議の過程で、現行制度との比較と検討ができる資料を国民の前に提出する責任があります。

 

4つの税制改革案として、当面は4,000億円(一般会計予算の0.4%)を優先投資。

①    待機児童解消に1,000億円を3~5ヶ年投入…年間100人定員保育園を新設し、待機児童10万人解消、3年で30万人、5年で50万人、保育者の確保と同時進行。

②    幼稚園、保育園運営費改善に3,000億円、保育料軽減と運営費拡充…運営費10%増により、保育者増員と給与引き上げが可能、保育料は25%軽減。

③    待機児童解消後1,000億円を3歳未満児保育運営費に充当し自治体負担軽減

④    一般財源化された公立保育園運営費、施設整備費を国庫補助金制度に戻す、地方交付税に組み込まれている財源を国庫補助金制度に振り分けることで可能。

 

 いずれにしても、正しい情報収集を行い計画案の中身を精査したうえで、保育現場が混乱する部分は大いに議論すべきです。(文責:園長)

Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ

Pages: 1 2 Next
  • 報告書関係
  • 佼成育子園 お問い合わせ
  • 佼成育子園 トップページへ
このページの一番上へ
立正佼成会附属 佼成育子園
〒166-0012 東京都杉並区和田1丁目16番7号 TEL:03-3381-0398 グリーンFAX:050-3737-1849
http://www.kosei-ikujien.jp/ E-mail ikujien@iris.ocn.ne.jp
Copyright (c) Kosei ikujien. All Rights Reserved.