娘のぬいぐるみ
2012年12月13日 木曜日
HNKBSで世界4大砂漠マラソンの一つ、アタカマ砂漠マラソンのドキュメンタリーを放送していました。コース全長250㎞、最標高3,000mを超えるアタカマ砂漠、コースは岩山、小川、塩湖など過酷な環境が選手を待ち受けます。
1週間にも及ぶ長丁場の過酷なレース、1週間分の食料、約10kgを背中に背負い世界各国から集まった111人の男女がゴールを目指します。その中に親子の「絆」を教えてくれたドラマがありました。サリアちゃん10歳の娘と完走することを約束した父親、娘は難病をかかえていて介護がないと生活できない状態です。
父アリさんは父として目標に向かって努力している姿を見せたい、完走したい。その一筋の思いで娘からもらった小さなキリンのぬいぐるみを手に高山病と闘い涙を流しながら前に進みます。「パパだよ愛してるよ、君がくれたぬいぐるみのおかげで戦っているよ、君はパパの命だよ…」、他の選手や大会運営スタッフに支えら獲て、完走したアリさん。完走した証のメダルは娘さんの枕ものに飾ってあります。
日本からはシステムエンジニアの樺沢秀近さん35歳、システムエンジニアのかたわら趣味の通常マラソンに出場していましたがそれに飽き足らず、サハラ砂漠マラソンに参加し5位入賞を果たし今回のマラソンにも参加、堂々9位と大健闘しました。帰国後には会社を退職し、日本で冒険レースをコーディネートする仕事を立ち上げました。
優勝候補でありながら2日目足の肉離れでリタイヤした選手、帰国せずに残りのレース終了まで選手を支えるボランティアを買って出ました。「自分はリタイヤしたけど、111人はチームなんだ、皆を支えたいんだ」と。
NHKBSでは世界を舞台にしたアドベンチャー番組を一挙放送していました。標高4,000m超のヨーロッパアルプス4カ国1,500㎞を、パラグライダーと自分の足だけで縦走するエックスアルプス。南米パタゴニアの山岳・川・海600㎞を舞台にしたアドベンチャーレースでは、トレッキング・カヌー・マウンテンバイクを駆使し男女4人チームでゴールを目指す姿など、人間の限界を超える環境や条件にチャレンジし続ける中で自然発生的に生まれる人と人の支え合いとわかちあい、日常の生活の中でおろそかにしがちなことを再確認させられました。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ