ドイツの保育を学ぶ旅 Part7
2012年10月30日 火曜日
この園はとても環境に特徴があり、保育室のデザインは目を見張るものでした。
この地域は、昔から芸術関係の方たちが仕事のため集まってくる土地柄で、そのため、両親は、絵画、デザイン等々、得意分野を保育園にも生かしているようです。
保育室は4グループ、0歳から3歳までの異年齢保育です。
1階が『子どものビストロ』と呼ばれているランチルームです。
4グループはそれぞれ、2階に遊びスペース、保育室内の階段を通って、3階に遊びとお昼寝ができるスペースがありました。
それぞれの部屋は、赤、青、緑、黄色を基調に構成されており、それぞれ特徴があるコーナーになっています。
各グループに設置しているトイレまで、お部屋の色に合わせてありました。
例えば赤い部屋はごっこ遊び、青い部屋はアート、緑の部屋は自然、黄色い部屋はモンテッソリーの玩具がそろっていました。
職員は、自分の得意とする分野を受け持って、週に1回、1年間を通して特別プログラムとして保育を行うのも特徴です。
子ども達は、好きなコーナーで安心してのびのび遊んでいます。
保育者は、そばでそれを見ています。
子どもの声以外はほとんど聞こえません。
食事前、皆でトイレに行く場面がありました。トイレの数には限りがあるので、その間、保育者が歌を歌っています。とても清涼のある素敵なな歌を聴きながら順番を待ち、排せつを済ませ、手を洗い、再び保育者のそばに行く流れのようです。
トイレの中も、一つのコーナーに見えました。
2歳児が一人、給食当番のようで、アートされたエプロンをつけ、コックさんのような帽子をかぶりお手伝いをしていました。
台車を押したり、重い陶器のお皿をひとつひとつテーブルにセッティングしたり、残食を入れる場所を作るため、椅子を移動させたり・・・・・黙々と動いていました。
こんなに小さくても、保育者は「重たいかなぁ~」「食器落とさないかな~」など心配している様子はなく、保育者は保育者で自分の役割を黙々とこなしていました。
子どもは、困った時に保育者に声をかけると、保育者はそれに対し一言で答え(ドイツ語なのでどんな会話かわかりませんが・・・)また、子どもは働き始めました。
0~1歳児の食事中・・・ここ部分は日本とはこだわりが違い気にしないのか、子どもの体のサイズより大きな椅子で、子どもの口のサイズより大きなスプーンを使って食べていました。
そばで、保育者も一緒に食べています。
ここぼしながら、汚しながら、手も使って、ダイナミックに食べている姿は、見ていて
「美味しそうに食べているな~」
と心が和む時間でした。
ここでも保育者の声はほとんど聞こえませんでした。
この保育園は、子どもの姿を写真には取らないようにという決まりがありましたので、掲載できないのが残念です。
アートされた保育室の環境の写真をたくさん載せます。
副主任:F
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