ドイツの保育を学ぶ旅 Part8
2012年10月31日 水曜日
5日目朝、ミュンヘンに別れを告げ、ヴェルツブルグに移動・・・
列車の旅を楽しみました。車窓から見える景色は全て額縁に入れて飾りたくなるほど美しく、自然と人との生活がコーディネイトされ、調和していました。
午後の訪問先は、聖エリザベート幼稚園・・・
カトリック教会の付属の幼稚園です。
50名、2グループでの生活です。こちらは、保育の内容というよりは、物的環境に視点を向ける目的の訪問です。
この園を通し、これらの家具などを作っている工場施設を見学に行きました。
広い広い自然に囲まれた、広い広い施設・・・・・
展示室もあり、中には、のどから手が出るような家具や遊具がズラリと並べられていました。
ここは『eide』という会社で、1948年に手作り小物の工場として設立され、その後、子どもが大好きな社長さんが、「子どものために何かできないか」と研究し、今の工場に発展しました。
1971年には、優良企業としてドイツから表彰されたこともあるそうです。
ここで作るものはすべて、子どもの動き、目線、感触、心の癒しなど子どもの立場になり、考えられた家具や遊具で、運動機能や、生活、活動を支える製品です。
素材や塗料も日本の基準を大きく上回る良質の物を使用し、子ども達に害のないよう考えられていました。
お話を伺って、普段、どうしても大人目線で、物事を考え判断し、子どもに押し付けてしまっていることがたくさんあることにも気づきました。
例えば、施設内を見渡しても、木の香り、ぬくもりに包まれ、色合いも自然のいろままの製品が多いのは、子どもが主役で、子どもが目立つ製品であるためで、家具が目立つ必要がないからです。
また、ほとんどの家具に日本ではあまり見ない大きなキャスターが付いているのは、大人が動かすだけでなく、子どもも、使い勝手が良いように自ら考え移動させることができるからだそうです。
立場の違う、別の視点から、子ども達が健やかに生活していくために無くてはならない物的環境を考え直すよい機会を頂きました。
お土産に・・・
というわけにはいきませんが、カタログを頂きましたので、日本に帰ってゆっくり職員の仲間たちとカタログを眺めたいと思います。
副主任:F
Posted in 園のこだわり