深刻な保育士不足
2012年06月05日 火曜日
保育園の需要は都市部を中心に高まる一方です。保育園施設の不足もさることながら、保育士不足のほうが深刻な状況が続いています。読売新聞にも深刻な現状が記載されていました。5年後には≒7万人の保育士が不足するという試算があり、「潜在保育士」の掘り起こしに本腰を入れています。
大阪市のある保育園では、4人の保育士を募集したところ応募者0人で保育需要はあるのに保育が成り立たず、定員以下の受入しかできなかったのです。首都圏でも待機児童対策として一挙開園した地域があります。横浜市では4月から49園、川崎市24園が開園しましたから保育士獲得競争が起きていて、求人倍率はなんと11倍で、福祉職全体の3倍をはるかに超えています。
都市部の保育士不足を解消するためにある企業では、職員寮を完備して地方出人材を確保しどうにか保育を展開しているようです。人材確保と同時に、地方の社会福祉法人が首都圏で保育園を開設して、地元から保育士を連れて来るという現象も起こっています。
東京都でも保育士獲得策の初めての取り組みとして、社団法人東京都民間保育園協会主催の「TOKYO 保育士フェア」を開催することになりました。7月28日(土)、29日(日)にベルサール新宿セントラルパークで都内の保育園がブースを出展して自園のPRを行ったり、保育関連講演会を開催します。
国は2014年までに現在より26万人分も保育園定員を増やす見通しを立てていますが、定員が増えても保育士がいないのでは待機児童解消にはなりません。保育士資格を有している人は全国で≒107万人もいるのですから、潜在保育士の皆さんの復帰が保育現場を救うポイントになるようです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ