ipadとパペット
2012年04月16日 月曜日
育子園の玄関ロビーにipadを設置しました。育子園のホームページに今年度から全クラス・グループと給食献立レシピを日々更新しています。子ども達の歓声の素晴らしさを職員が見守る保育スタンス、その場面のエピソードが目に浮かぶように記されています。
なぜ保育の様子、子どもの具体的な言動を記しているかというと、全国の保育園が指針として使っている、厚生労働省『保育所保育指針』の「第4章 保育の計画及び評価」にこう記されています。
…日常的な保育において、記録という行為は、自らの保育を意識化することです。一瞬一瞬、保育士等は、「このことはぜひ記録に残しておきたい」、「保護者へ記録を通して子どもの姿を伝えたい」、「仲間と一緒に子どもの育ちや保育のあり方を考えたい」など保育士等の思いとともに、子どもの姿を具体的に記述することが求められます。その際、子どもの内面の変化について職員間で話し合い、今後の方向性を探る時に、その記録が基礎資料になります。…
このように子どものありのままの姿、発達の様子を保育者が受け止めてあげることから保育は展開していきます。
保育用品等を取り扱っている業者が大きな段ボール箱を抱えて来園されました。人事異動で杉並方面の担当になったご挨拶でいらっしゃったので、早速ロビーのipadで園の概要説明をしました。以前の担当地域は、港区、目黒区、品川区、世田谷区等の都心だったそうですが、幼稚園・保育園のロビーに保護者用のipadが置いてある園は初めてだとおっしゃっていました。園内全域を見学していただき、3~5歳児グル―プのセミバイキング給食の様子など子どもが自発的に選択して活動している様子を興味深げにご覧になっていました。
各保育業者は少子化による販売高の低下は死活問題で、新商品開発は欠かせない分野ですが開発部門者はデスク上でアイディアをねん出するのは限界にきているようです。是非、実際の保育現場へ出向いて保育者の要望に合った商品を一緒に作り上げていくことが顧客満足度を上げ、売れ筋商品になっていく糸口だと伝えました。ドイツの保育環境についても紹介すると、諸外国で使っている優れた物品を日本仕様に落とし込んでいくことは大切なことだと語っていました。
先日入園式の話題を記した、世田谷区にある佼成学園幼稚園の新園舎は、この業者の設計によるもので区内で最も大きな園舎として存在感があります。
帰り際に大きな段ボール箱が気になって伺ってみると、実は保育用品が入っている箱で商品説明をしようかどうか迷っていたそうで、やっと開封してくれました。中には、動物ぬいぐるみタイプのパペット(操り人形)が12体も入っていました。近くに居た子ども達が早速よってきて、気に入ったパペットを抱きしめていました。
不思議なことに、昨晩1歳児クラスの職員がみんなで保育の話し合いをする中で、パペットが欲しいと言っていた翌日に園に持ってくる方がいたのです。それも押し付けない商品紹介というとところが、成るべくして成っているご縁を感じた瞬間でした。
子ども達(人様)のためにと考え、行動ているとこのように不思議なことがよくあります。このブログでも紹介しましたた、もうさぎのみみちゃんとカレンダー、風鈴のプレゼントなどの事象は、人間のなせる技ではない、目に見えないものへの感謝を教えていただいているのでしょう。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ