世界一の留学先スイス
2012年04月12日 木曜日
保護者から日本経済新聞社発刊の、『ducare(デュケレ)』という情報誌をお借りしました。子どもの未来を真剣に考えるための教育情報誌と銘打たれた本で、保護者(お父さん)が編集長をなさっていました。
V0l.2の特集では日本を離れて、英語で本気で学ぶ、「海外ボーディングスクールという選択」記事が目をひきました。海外ボーディングスクールは寄宿制のインターナショナルスクールで、日本をはじめ世界各国から生徒が集うスイスのスクールの様子が紹介されていました。
現在のところ世界で最も優れた子どもの留学先は、スイスという結論になるのだそうです。なぜスイスなのかというと、一つ目の理由は18世紀に当時大英帝国として世界に進出していたイギリス人を中心に、治安の良いスイスでさまざまな国の子ども達を預かってきたという歴史があります。
さらに、ヨーロッパの地図を開くとスイスはほぼ中央に位置し、公用語が4つ(フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語)もあることでも分かるように、多彩な文化が日常的に交錯する場所で、異文化に対して寛大だという点です。さらには、雄大な大自然に抱かれて環境は特質すべき点で青少年期に過ごすには申し分ない場所といえるのです。
各校はそれぞれの教育理念の基で、数十ヶ国から生徒を受け入れ全寮制で生活の保障をしています。ある名門校では、一国の出身者が10%を超えないように配慮し、人種、宗教、文化の違いを肌で感じる環境を重視しています。
ボーディングスクールの大きな魅力は、
①親や家庭から離れて生活することで、自立し人間的に成長できる…異文化の中で全ての局面で、自分で考え責任を持つことが学べ、あいまいが許される日本と違い、自分の意見をはっきりと主張し、他者の意見も尊重するという世界標準のコミュニケーションスキルが身に付きます。
②異文化や多様な世界に対する知識と理解が深まる…100か国の国から集まった生徒は異なる国籍、文化圏同士がルームメイト、24時間一緒に生活することで多感な10代に喜びや悲しみ、感動を共に分かち合った仲間意識は強固で、一生の友人として付き合っています。
このような環境で過ごすことによって、日本では到底味わえないダイナミックな人物に大きく成長していけるのでしょう。2010年夏、フランスからTGVでジュネーブ経由でスイスの首都ベルンへ向う途中、燦々と降り注ぐ夏の太陽が清水を満々と湛えたレマン湖を青く染め、南斜面に広がるブドウ畑が流れる車窓は心が洗われる風景でした。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ