ぼくのリクエストメニュー
2012年04月05日 木曜日
保育士が毎日書いている保育日誌、子どもの発達や保育士の関わり方が表現豊かに記録されています。
【3~5歳児グループの日誌】
『朝の会で子ども達に給食のリクエストメニューを尋ねると、普段は皆の前で発言しない3歳児の□君も手を挙げました。そして、□君が話す番になりました。すると顔や体を□君の方に向ける子どもや近づいて聞こうとする子どもがいました。発言した言葉を聞いた子ども達は、繰り返して言ってあげました。子ども達は一人ひとりの個性を理解し、その子に合った関わりをしていました。』
3~5歳児グループは、朝の会や帰りの会で話し合ったり、発表し合っています。給食のメニューは栄養士がパソコンで栄養価やカロリー計算を行っていますが、定期的に子ども達のリクエストを聞いてメニューを作成しています。
□君は勇気を出してみんなの前で自分が食べたいもの、美味しかったものを表現しようとしたのしょう。周りいた子ども達は□君の言葉を聞き逃すまいと、集中して聞く態勢を自分でとったのです。□君の声は少し聞き取りにくかったのかもしれません、すると子ども達が代弁して□君のリクエストをグループみんなに周知しようとしたようです。□君が何をリクエストしたかは書かれていないところがポイントを絞った文章表現になっています。
□君の発言も周りの子どもの言動も、誰かに言われたのではなく、子ども自ら主体的・自発的に行ったこと、そこに居心地の良い雰囲気が感じられます。そして保育者はそれを見逃さず、その場面の中でそれぞれの子どもの人格や個性が尊重され、子ども社会が成り立っていることを発見したのでしょう。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ