杉並区内の学び合いステージ
2012年04月27日 金曜日
杉並区内の認可保育園≒50人の園長が一堂に会して、杉並区内公私立園長会総会が行われました。毎年4月に行われている総会では、前年度事業・決算と当年度事業計画・予算を審議します。総会の最後に、杉並区内の各保育実践を学びあう研修スタイルを提案しました。
①これから提案する取り組みの基礎土台として、杉並区の保育風土の素晴らしさを確認しておきます。杉並区は公私立保育園が一緒に活動している全国的にも稀有な地域で、数十年にわたって各園の理念を尊重しつつ、保育施設見学や講師を招いての学習会等を通じて園長間の学び合いと交流が行われてきました。
②そこで新たなステージとして、各保育園相互で子ども達がお互いに遊びに行ったり、給食を食べる等の交流会を行うことを提案します。
③ さらに、杉並区内保育園相互で園長、職員が一日職員体験を行うことを提案します。そのメリットは、各保育園の保育理念や保育実践、職員行動規範等を現場で体験することで、自分が勤めている職場の強みや他園が行っている保育の素晴らしさを自園に取り入れることで、子ども達の保育環境向上になる点です。
④このように各園が自分達の保育をオープンにし、それぞれの公私立保育園の一保育環境世界から一歩踏み出し、広い視野で保育を学べるフィールドを設定することで、杉並が核となり日本の保育を世界標準の保育に引き上げることになります。保育は競い合うものではなく、学び合うものという観点で取り組めば、さらに次元の高いステージが現れると思います。
という提案をしました。現実に昨年夏には、育子園近隣のむさしの保育園、きらきら園の子ども達と職員が育子園のプールに来て遊んでいただきました。子どもが通っている園だけではなく各園が垣根を低くして、お互いに散歩気分で行うことからやってみて、次のことを考えていけば良いと思います。
日本の保育は世界の保育から見ると、大人主導の保育が中心になっていますから、保育者が様々な保育園を見学したり、保育実践を行うことで子ども主体・子ども中心の保育が展開されていくことは子どものとって幸せなことです。
これが実現できて活性化が始まると、次は幼稚園との学び合いステージが自然と生まれてくることでしょう。未だ国内で本質的に行われていない、保育園と幼稚園が胸襟を開いて学び合える風土が杉並には間違いなく有るのですから。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ