ありのままの自分を表現できる保育園
2011年11月25日 金曜日
杉並区の荻窪北保育園で杉並区私立保育園連盟の園長会と保育士会合同の研修会を行いました。テーマは、「幼保一体化を考える ~地域の保育要求に応える保育を追及する立場から~」です。
講師は白梅学園短期大学の先生で、30年に渡って保育園長、幼稚園長を歴任された保育のエキスパートです。幼保一体化の導入プロセスは大いに課題があります、それはシステム内容が詳しく説明されないままで平成24年初頭の国会審議を計画している点です。
全国には過疎地域の約300ヶ所が幼稚園や保育園単独では存続できずに、すでに幼保一元化された園があります。このように保育現場からの意思で一緒になっていくのは至極当然のことであり正常なことで、行政主導で行うところに課題だあります。国連の子どもの権利委員会で、乳幼児の子どもに権利があり、一人ひとりの子どもの権利を保障していくことが保育の中での最善の利益です。子どもが関心を持つことを見つけ出せる保育環境を設定することが大切です。
電車の中では大泣きできない子どもでも、保育園の中では思いっきり泣ける環境なのです。保育園は自分の我が出せる素晴らしい所で、それをやさしく見守ってくれる大人がいるのです。ある保育園でウサギを飼うことになり、子ども達が話し合って新しいウサギ小屋を造ることになりました。子ども達は慣れない手つきで金づちで釘を打ったり、釘が長すぎて飛び出したり床にワックスを塗るか塗らないかワックスがウサギの健康に良いか悪いかなどを話し合えたことが、豊かな想像力と判断力を養い大きな成長につながっていったというエピソードだったそうです。
このように子どもが素の自分を表現できる場所、それを大人が見守ってくれる場所、それが居心地の良い保育園です。年齢で子どもを判断したり、他の子どもと比べることは、「居心地の悪い保育園」の典型と言えます。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ