私と小鳥と鈴と
2011年11月24日 木曜日
保育園業務は保育者集団で密接にコミュニケーションを取りなが行う仕事ですから、対人関係の葛藤が生じやすい職場といえます。現代日本は競争社会、「できる・できない」で優劣を判断されてしまいがちで、「できることもあるけど、できないことも含めての人材存在、まるごとの自己肯定感」として思いやりのある職場づくりが保育現場では必要不可欠です。
また、若い保育者に対するサポートが重要です。東京都内の認可保育園従業員の離職率は13%で、特に勤続1~3年で辞めてしまう率が高いのです。今のベテラン保育者が若かった頃との状況変化は長時間と業務量の増加です。若い保育を育てるポイントは、勘所をおさえながら、後は任せて「見守ること」です。それによって自己表現する出番が与えられた喜びが感じられるのです。
任せた結果をベテランと一緒に評価することで、できたところを称え、「職場では失敗しても許される」ということを味わうことが大切なことです。そのためには指針となる保育理念をしっかり立て、子どもに関する会議・話し合いを日頃から重ねていくことです。これは子どもに対しても同様で保育園は失敗も学ぶ場所、それを温かく見守ってくれる職員がいることがとても大切なことです。
金子みすずさんの、『私と小鳥と鈴と』のように、職員老若男女が一人ひとりの持ち味を出して尊重し合い共に育つ保育者集団としての職場を構築していきたいものです。
~私と小鳥と鈴と~ 金子みすず
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を早くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄はしらないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ