3.11被災地保育ボランティア報告会
2011年11月22日 火曜日
3.11で被災した東北地方の保育園に、東京の保育士が保育ボランティアに参加した報告会が行われました。参加した保育士の報告書には、現地の様子が目に浮かぶような記載がありました。
…たくさん遊んで、給食を食べて眠る子ども達、何気ない日常の一場面であっても一歩外に出ると海にはがれきの山があり、帰る家も無く仮設住宅で生活している子もいます。中には親を亡くした子もいます、大好きだった保育園の先生も亡くなってしまいました。…
…保育ボランティアに向かうまでは、「自分のできることを一生懸命やろう」と考えていましたが、現地の変わり果てた様子に言葉を失い、自分に何ができるのか大きな不安に襲われました。でも、保育園に着いて子ども達や職員の皆さんの笑顔に会えたら、その悩みも消えました。職員の中には避難所から通勤している方もいて、自分だったらこんなに優しい笑顔で居られるだろうかと思いました。東京に戻っていつもどおり生活していても、「あの保育園はどうしているかな?」と気にかかります。1週間という短い時間でしたが、みんなで支え合って生きているんだ、そのことが何より大切なんだと心から思えるようになりました。3.11後、自分も何か支援したいと思っていたところに、保育士として誇りを持てる職業を活かせる活動ができたことに感謝しています…
…今回ボランティアに行かせてもらった保育園は津波で園舎が流されて、現在は高台にある元旅館で保育をしていました。山積みになった支援物資の仕分けをしましたが、使えない古着や壊れたおもちゃも沢山送られてきていました。善意は尊いですが、送る側も相手のことを考えて送ることが大切だと思いました…
…今回のボランティア活動で被災地のお手伝いをしたいと思っていましたが、現地の職員の保育に対するひたむきさを実感したり、大きな恐怖から子ども達を守り抜くたくましさを感じました。自宅を津波で流された子ども達もいましたが、強く成長しようとしている姿が見られました。当たり前がどんなに幸せなのか、本当に気づけました…
杉並区からは私立保育園の園長も1人参加されました。この保育ボランティアは来年3月まで継続して行われます。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ