厚労省の予測を上回る待機児童数
2011年10月27日 木曜日
鹿児島市で開催された保育大会で、厚生労働省保育課長の講演会が開かれました。平成23年4月の保育所定員は220万4千人、ここ3年間で8万人分の定員を増やしていますが、待機児童はいまだに25,000人を超え深刻な状況が続いています。
厚労省は10年前は現在のように待機児童が継続的に存在するとは予想できなかった、予測が甘かったと厚労省は分析しています。各市区町村でもそれぞれ努力はしていますが、社会構造の変化のほうが上回っているのです。
厚労省は毎年5万人の定員増を予算化して対応するとしています。具体的には、グループ型小規模保育事業を拡充や諸君配置基準を満たす認可外保育施設の開所等を強化することになっています。また、3.11による保育事業復旧・復興予算として25億円を計上していますので、迅速な保育所施設再建が進むものと期待されています。被災地では仮園舎で保育を行っている幼稚園・保育園も数多くありますから、一日も早い新園舎の建設が切望されています。
「子ども・子育て新システム(案)」は、保育園、幼稚園、在宅保育の子ども達すべての保育支援を目指しています。0歳から就学前の子どもを保育している大多数の認可保育園を「総合施設(仮称)」、3歳未満までの子どもの保育をしている保育園引き続き、「保育園」、現在の幼稚園のまま「幼稚園」と名乗る施設の他にもさまざまな施設が存在すると提案しています。新たに各自治体で「子ども子育て会議」を開催し、その地域の実情に応じた子育て支援体制を模索していくことも提案しています。今後とも新システムの動向を注視しながら、全国で保育現場の意見を提案していくことが大切なことといえます。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ