大人と子どもの会議
2011年10月05日 水曜日
先日、保育用品を企画制作している会社の方がいらっしゃいました。新商品発売のために保育現場の意見を聞きたいという目的です。各園の要望に応じたオーダーメイド用品も制作している会社ですから、現場目線の製品を開発したいという意欲を感じます。
企画案の模型を持っていらっしゃって、3~5歳児グループの保育室で職員と話し合っていると自然に子ども達がテーブルに寄って我々の話を静かに聞いています。まるで大人と子どもの会議のようで、子ども達も模型を手に取りながら話に参画している様子が頼もしく思えました。職員も模型を見たり触ったりしながら、実際のサイズを確認して、設置場所や子どもの動線、遊び方を想像してアイディアを提案していました。また、2歳児が使用する場合の遊びの展開も、職員からアイディアが生まれました。
このように、保育現場で環境設定を考えている保育士から子ども達の発達を考えて、改善したいところを語りながら、子どもの発達を促す備品はどんなものなのか、様々なアイディアを出しあい製品化していくのは夢があり楽しいものです。
話し合いの結果、試作品を作って育子園の子ども達が実際に使ってもらうことになりました。どんな商品ができてくるか今からとても楽しみです。保育園には様々な保育業者から分厚く重いカタログが送られてきますが、写真だけでなく商品開発のこだわりやポイントなどが記載されていると、選ぶ際の参考になると思います。
子どもが毎日使う玩具や備品には「良いこだわり」が必要です、そのためには実際に子どもに使ってもらって改良を重ねながら子どもにとってより良い物を作っていこうとする姿勢が求められます。ある園のニーズから製品化された保育用品が、他の園でも利用されるようになり、さらに改良されていくことは子どもにとって幸せなことです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ