「なでしこジャパン」へ感謝
2011年07月21日 木曜日
太陽が東の空から昇り、西の空に沈む。昔はお日様と「様」をつけて、お日様が東の空から昇ってくると、有難いと柏手を打って、拝んだものです。そうしたことは自然現象と思っているので人は何も文句は言わないでしょう。「明日は西から昇ってください」とはお願いしません。
ところが、人と人との関係になると、「こうしてほしかったのに、あの人はわかってくれない」などと、いろいろと文句を言ってしまいます。大きく考えれば、太陽が東から昇り西へ沈むのも、人間同士がそのような気持ちになるのも、一つの自然現象と言えるのです。にも関わらず、人と人の関係については、自然現象と受け取れずに凡夫は悩むのです。
悩みや苦しみの根源を突き止めていくと、物事を自分の思い通りにしたいと考え、それが思い通りにいかないことが悩みや苦しみになるのです。私たちは同じような、「くせ」を持っています、それは自分は正しいのに相手が悪い、周りの環境が悪い、社会が悪い、と自分以外の「せい」にしたがります。
ところが思い通りにならない縁に触れているのは自分なのですから、自分に原因があると思えるかどうかです。そのためには物事を肯定的に見る訓練をしてみてはいかがでしょうか。肯定的な見方をしている人の特徴は、感謝をしているということです。自分が今どんな心の状態でいるかを調べるには、感謝している状態か否かということになるのです。
このお話を伺って、先日FIFA女子ワールドカップで日本中を沸かせた、「なでしこジャパン」選手団のインタビューを重ね合わせました。選手達のメッセージに共通しているのは、「周りへの感謝」です。チームメイトへの感謝、監督・コーチや運営スタッフへの感謝、今までのサッカー人生に関わる方々への感謝、そして親への感謝でした。このように肯定的な考えをしている彼女達を見ている時は、自分も肯定的な見方を訓練している時と言えます。
ある選手のお父さんの喜びの声が印象的でした、「ワールドカップの優勝は、娘が生まれ時と同じほど嬉しい!」。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ