幼稚園・保育園・小学校関係者で勉強会
2011年07月20日 水曜日
育子園から徒歩1分の、セレニティホールで新宿せいが保育園の藤森園長先生講演会が開かれました。杉並区私立保育園連盟の主催で行われた講演会には、幼保小の連携として幼稚園からは杉並区私立保育園連合会の事務局長さん、小学校からは和田小学校の校長先生もご参加いただき、子どもに関わる仕事をしている約160人が参集しました。
講演では、霊長類の離乳年齢はゴリラが3歳、チンパンジーが4歳、オランウータン7歳と長いが、人間は8ケ月でこれは次の子どもを妊娠する準備が完了する時期になっています。生物学的にも人間は近い年齢の子どもがいることが発達を促すとされています。日本では0歳児は大人と関わることに重点が置かれているが、0歳児も他の子どもの様子を観察して真似し関係性発達をすることが認められています。
日本のおんぶは大人と子どもが同じ方向を見る、「共視」で関係性を保つのに最適で、外国から向かい合う抱き方や乳母車が入ってきているが、向かい合うのは授乳の時に十分行うことが大切です。
日本の乳幼児教育は6歳までとされているが、世界では8歳までで脳発達の臨界期と一致させています。8歳までの乳幼児期に意欲や好奇心、探究心を沢山持てる子どもに育つように大人が関わることが重要です。そのためには、子どもの質問に対して安易に答えを教えないこと、「不思議だねー」と受け答えたり、あることができるようになった子どもには、「他の子どもに教えてあげて」と促すことで、子ども同士の「協同的学び」が促進されます。
小学校で英語の時間が始りましたが、英語を話したいとか書きたいという意欲が無ければ子どもはやろうとしません。ドイツでは日本語を学びたい子ども達が大勢います、その理由は日本のアニメを日本語版で読みたいという意欲・欲求があるからです。日本ではキレる子が問題になっていますが、おおむね共通した家庭環境があるようです、それは子どもに対して過干渉の母親と、無関心の父親の下で育った子どもという結果が出ています。(文責:園長)
約2時間30分の充実した学びの多い講演会でした。
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