親子3代参加で「みたままつり(お盆の行事)」
2011年07月14日 木曜日
今年もお盆の時期を迎えましたので、7月13日に「みたままつり」を園庭で行いました。
お盆は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」を略したもので、旧暦の7月15日を中心に行われる先祖供養の儀式です。お正月と同じく重要な伝統行事として昔から受け継がれています。精霊棚をおまつりし、迎え火を焚いて盆踊りを行います。
園庭では年長クラスの子ども達が正装して、音楽に合わせて一生懸命に一歩一歩かみしめて、ご先祖さまへ心をこめてお供え物をしました。ろうそく、飲み物、果物、お花、きゅうりとなすの乗り物が八足にきれいに並びました。その後、ご先祖様をお迎えする、「迎え火」を焚きました。
ご先祖様は、迎え火を目標に霊界からやっていらっしゃいます。オガラに火がともると、子ども達も参加されている保護者の皆様の一緒に合掌してご先祖様をお迎えしていました。オガラは麻の皮をむいた芯の部分で、古来から清浄な植物とされ燃やすことで清浄な空間を作り出すとされています。
ご先祖様をお迎えした後は全員で盆踊りです。約150人が大きな輪になって元気音頭とアンパンマン音頭を元気よく踊りました。このようにお盆の行事を通して、親から子へ命のつながり・絆に気づき、ご先祖様への感謝の心を培っていきます。
【盂蘭盆会(うらぼんえ)とは】
「盂蘭盆」とはサンスクリット語の「ウランバナ」の音写です。「ウランバナ」とは「逆さにつるされた状態」という意味ですが、言い換えれば、正常な状態からひっくり返っていること、すなわち人間として正しい生き方ができていないという状態です。
盂蘭盆会の由来は、『盂蘭盆経』の中に記されています。
釈尊の高弟目連(もくれん)尊者が、亡くなった母が餓鬼道で苦しみを受けていることを知り、神通力で母を助けようとしますが叶わず、釈尊に相談します。すると、釈尊は「7月15日に修行を終える僧侶たちに百味の飲食(おんじき)を捧げるならば、その功徳によって母を救えるだろう」と教えます。その教えにしたがって目連尊者は善徳を積んで、回向(えこう)供養をしたところ、母は罪から救われたという内容です。
人が道理から脱線する原因は、自己中心的な考え方にあります。ものの見方・考え方が自己中心的であると、やがて、貪りや怒りの心を生み、人と争いを起こします。その心の状態が 「ウランバナ」、つまり「逆さに吊るされるような苦しみ」であるわけです。
「盂蘭盆会」では、釈尊の高弟である目連尊者の故事を縁として、自分のものの見方・考え方を正して、他と調和した生活をおくること、そして親から子への、いのちのつながりに気づき、先祖への感謝の念を強くすることを大切にしています。
(法人本部HPより)
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ