自分が言う前に、まず尋ねてみよう相手の気もち
2011年07月11日 月曜日
コーチングの勉強をしている知人の話を聞きました。コーチングの語源はコーチで、目的地まで運ぶ馬車のことだそうです。人間力の向上は双方向コミュニケーション力の向上と比例していると定義されているのだそうです。
クライアント(相談者)の話を傾聴し、質問をしながら相手の課題を明確にしていくのですが、それには沈黙の時間も必要とのことです。質問をするときも、「あなたのお話を伺って、私が思ったことを言ってもいいですか?」と相手を尊重してお伺いを立てるとよいのだそうです。私はあなたを尊重していますよ、という意思表明をしてから質問すると、相手の自己肯定感はさらに高まり質問を受け入れやすくなるのです。
これは許可取りのスキルと言って、普段の会話の中で、「…だけど私はこう思う」と言ってしまうことで、無意識のうちに相手の意見を否定してしまうと、相手はそれ以上話をしないか、「でも私はこう思う」というように平行線に終わってしまうことがよくあるものです。このようにコーチは評価者ではなく伴走者に徹することで相手はさらに深く、話をしてくれて双方向コミュニケーションが高まってくのでしょう。
次も双方向コミュニケーションにおいてなるほどと思ったのは、相手の態度などの目に見える事象に注目せずに、「相手の思いや考え」を聞くことが重要で、目に見える事象はこちらの思いや刷り込みで見てたり考えたりしていることがほとんどで、相手の思いや考えとズレていることがいかに多いかわかります。
十数年前に尊敬する先輩から、「自分が言う前に、まず尋ねてみよう相手の気もち」と書いてある栞をいただいて今でも使っています。その先輩と居ると心地が良かったのは、私に対してコーチングを実践されていたからなのだと今になって理解できました。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ