子どもから学んだルール
2011年07月01日 金曜日
朝の登園時間に育子園の正門でお迎えのご挨拶をしていると、「今日からスーパークールビズです」とポロシャツをさわやかに着こなして職場へ急ぐお父さんがいました。東京地方は今週に入ってから30度を超える日が続いていますので、ノーネクタイやポロシャツで出勤できる職場も増えているようです。
まだ職場環境によっては長袖ワイシャツにネクタイ、そしてスーツの上着を手にして出勤されるお父さんもいらっしゃいます。そのお父さんは、「全社でネクタイ、上着着用が義務付けられていますので、暑いですが…」と苦笑い、見ているほうも暑くなってきます。平均的に女性よりも男性の方が体温が高い傾向にあるにもかかわらず、以前から女性はノースリーブ、サンダル履きでオフィシャルな場所でも可とされています。
一方、暑がりが多い男性陣は首を締め付けるネクタイとスーツ着用というのは、緯度の低い地域がある日本ではなじまないドレスコードと言えるのでしょう。
育子園でも節電とECO対策として、園内ある全ての白熱球をLEDに交換し蛍光灯もできるだけ間引きをしています。園庭にはゴーヤーカーテンや芝生と樹木で表面温度を下げる工夫をして、蒸し暑い東京の夏を和らげる効果を期待しています。
さて、3階の保育室内には「すだれ」が下がっていて涼感を誘っていますが、その下にある棚にペットボトルをくっつけた水遊びおもちゃが置いてあったので、思わずさかさまにして砂時計のように移動する水を見ていると、4歳児の男の子が寄ってきました。その子は優しく私の手を引いて、こっちへ来てと言いました。
ついて行ってみると、園のこだわりブログにも登場した、「○×ボード」を指さして、今の時間は絵本コーナーだけ○で、あのおもちゃは今使ってはいけない約束になっていることを教えてくれました。私は、「ごめんなさい、教えてくれてありがとう」と彼に告げると、ニカッと笑っていなくなりました。
子どもからルールを守る社会性と平等を学んだ瞬間でした。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ