相手が喜ぶと自分も嬉しくなる
2011年06月10日 金曜日
このブログで何回か紹介しています、保育理念と実践のコンサルタントを委託している㈱カグヤから平成22年度報告書が届きました。
年間10回のコンサルを振り返ってみると、昨年4月にリニューアルした、このホームページのブログをほぼ毎日更新していく中で、保育理念を深めていくこと。年間3回、休日を利用して行った職員集合研修で保育理念の実践を確認など、一貫して「仏教精神を基盤とした子ども主体・子ども中心の見守る保育」をテーマに取り組みました。
さて、日本的保育施設の特色の一つとして、年功者個人意思優先決定(造語)があります。ところが、その法人や施設(園)の「保育理念」と「その理念に基づいた実践」が本当に行われるようになると、人は「年功者が言うことだから従う」という風土は崩壊していくのでしょう。
育子園では、保育理念の確認とその実践を全職員で学び行いようになってきましたので、何十年働いている職員も1年目の職員も、保育理念の下では平等であり、保育理念に基づいて実践している「人」を、周りの職員は「支持」するようになってきています。これはとても民主的なことで、先輩だからとか後輩だからとかという序列が無くなっていくこと、年齢や経験に関係なく平等な職場であることが、子どもに対しても大人と同じ人権を有した尊い存在として接する基本だからです。
また、子ども主体・子ども中心の保育は、相手中心に考えるということですから、「我」が無い状態(我を張らない)と言えます。さらに、相手中心ということは、相手が望むことをかなえてあげようとしている状態ですから、相手が何を望んでいるのか見極めることがポイントです。見極められれば、その相手に適した援助ができますから相手は喜ぶのです。
そして、相手が喜ぶと自分も嬉しくなる。これは人間が本能的に持ち備えている究極の幸せ感のようです。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ