大人中心の保育とは
2010年12月09日 木曜日
東京表参道のイルミネーションが今年は輝きを増しています。「表参道90周年」記念ということもあり、LED電球も昨年の63万個から90万個へと大幅増になっています。青色や冷白色ではない「電球色」は寒いこの時季、暖かみがありホッとさせてくれます。
花火やイルミネーション等の光り輝くもの、そして「子ども」は人を幸せにしてくれる力があるようです。
さて、先日のブログでも紹介したように、OECD(経済開発協力機構、日本を含む33カ国加盟)が推奨している5つの保育カリキュラム(ニュージーランドのテ・ファリキ、イタリアのレッジョ・エミリアなど)の共通点は、子ども主体・子ども中心の保育です。
では、その対極にある大人主体・大人中心の保育理念や方法として掲げられているのは、
◎3~5歳児が20~30人の年齢別集団を大人都合で形成させ、保育者一人がアシスタントも無しに保育をしている。中には3~5歳児、35人を1人で保育している施設もある。
◎保育者による初等教育方法(小学校のように大人が前に立って教える方法)が行われていている。
◎クラスは小学校同様、年齢別に構成され就学に備えて文字や数の練習をする。
◎室内の机上遊びが多く屋外での発見遊びや諸活動を子ども達が選択できる権利が無い。
◎保育者の指示が重視されクラス集団に対してトップダウン方式が行われている。
◎子ども同志のやり取りや発見、学びなどの水平方向の活動にはさほど関心が向けられていない。
◎幼児の本質的学習である遊び、屋外の探索、行動の自由、クラス等での他児童との関わりはさほど重要視されていない。
上記のような保育をされている子どもの気持ちはどんな状態でしょうか。このような管理保育に陥らないよう、育子園では子ども主体・子ども中心の「見守る保育」を職員間で研鑽し実践していきます。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ