犬は何を食べるのかなあ…
2010年12月11日 土曜日
佼成図書館視聴覚ホールで杉並区私立保育園の保育者が集まって、福島大学の大宮教授を招聘し「学びの物語」研修を行いました。
日々の保育の中でどうしても大人目線で子どもを見ていまうことがあるものですが、その見方だとその子が本当に何を望み行動しているのか見えていないのではないか?という観点を学びました。
たとえば、散歩に行くときに毎回○○ちゃんは道すがらキョロキョロしてみんなよりも遅くなるのが気になっていました。その理由を知りたくて、ある日の散歩に1人職員を多く配置して自分は○○ちゃんのそばを歩くことにしました。
そうしたら○○ちゃんが列から離れてしまう理由を発見できて嬉しくなったそうです。その理由は道中に飼われている犬の様子を観察して、今日は何を食べたのかなあ?、猫が横ぎると猫はなんで足音がしないのかなあ?など不思議なことをたくさん発見しているので歩くのが遅くなってしまうことが解ったのです。
そのことを園内で話し合い、それからは動物発見観察散歩や樹木観察散歩など子どもの興味別に設定するようにしたら、他の子ども達も今まで以上に活き活きと散歩を楽しんだというのです。
大人は子ども達が手をつないで2列にちゃんと並んで前後の距離を保ち、目的地に予定通り到着させることを大切にしていた視点を、「散歩は子どもにとって興味奥深い発見遊び」と大人が発想を変えることも大切です。
そもそも、散歩は大人のために行くのではなく子どもが園の外に出て、地域の人に出会ったり面白いものを見つけたりするためにあるのですから。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ