上野のタクシー運転手さん
2010年11月22日 月曜日
その①です。バス停のそばで、母親と4歳ぐらいの子どもが何やら言い合いをしていました。子どもは泣きじゃくっていましたが、まさに双方真剣そのものです。こういう時は大人とか親とか子どもとか、○十歳と4何歳だからとかは関係なくなるのでしょう。
人間対人間の一本勝負のようでした。途中かっらだったので言い合いをしている原因は定かではありませんが、母親が子どもに向かって「とにかく、謝りなさい!」と威嚇(そのように見えたので…)しているのです。子どもは泣きながら「ごめんなさい、ごめんなさい!」と謝りましたが、母親は収まりません。
すると子どもが「ぼくはごめんなさいしたのに、なんでママは謝ってくれないの!」と泣きながら言っています。
きっと幼稚園か保育園で子ども同士のトラブルがあった時には、それぞれの気持ちを伝え合い最後は双方が謝って仲直りできることを学習してたのでしょう。大好きな母親とも是非そうしたかったし、できると信じていたのでしょう。しかし母親は親の権威にかけて(そのように見えたので…)謝りません。子どもは再度、泣きじゃくりながら母親を促しました。
すると母親は渋々、子どもの顔を見ずそっぽを向いて「ごめんね~」と茶化すような気の無い言葉を発しました。
子どもはそれ以上母親には求めませんでした。あきらめてしまったのでしょうか…。
その②、ある父親と息子さんの話です。息子さんは東京上野にある大学に進学を希望していました。難関校なので父親も何か自分にできることはないかと考えました。
父親の仕事はタクシーの運転手さんです、そこで思いついたのが普段流している場所から上野周辺に場所を移動して、その大学に何かの縁が結べたらと考え即実践しました。そして時は流れました、その日も上野近辺でお客さんを乗せました。するとその方は息子さんが目指している大学の先生だったのです、父親は恐る恐る息子さんのことを話すと、その先生は息子さんに自分を訪ねて来るようにと言ってくれました。
そして息子さんはその大学に入学しました(ちゃんと試験を受けてです)。
子どもにとって親の役目とは何なのか、考えさせられる2つの 話でした。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ