わが園は、宇宙保育園!?
2010年11月04日 木曜日
本園には、様々な国の園児が入所しており、時折、私にはチンプンカンプンの英語や韓国語などで話す親子の会話を耳にすることもある。また、イスラム系国の園児には、宗教上の理由から、口にできないおかずが出された時は、それに替わる給食を用意することもあり、とても国際色豊かである。そうした中で、仏教精神を基盤とする本園では、どの園児もみな登降園時や食事の際、約束事として一様に合掌することになっている。
私はこの“合掌”が仏教独自の作法と思っていたが、最近になって、もっともっと深い意味を持つものだと知った。それは、生まれたばかりの赤ちゃんがどの様な動作をするかという合同研究のお話し…。<生まれたばかりの赤ちゃんは、みな両手と両足を開いては閉じるという。その時の両手は、合掌の形になっていて、また唇の両端は少し開いて、微笑みとしか思えない>という内容のものだ。
その研究報告から、仏教哲学の某博士は、「この二つの間歇的(かんけつてき)運度は、私には生まれる前のあの世のメッセージであるとしか思えません。この運動は宇宙そのものの生命に順応し、一体になってゆくという合掌の姿であると思います。これは人間にとって、最も自然な形であります。天地の生命と一つに溶け合うところの自然な形であり、それが合掌の形になったものと思います。その何ともいえない生命の喜び、それが微笑みになって現われてきているのでありましょう」と著している。
その著書を読まれた本園創設者でもある庭野日敬開祖は、「合掌が深いところからきている人間の本然の姿であることをつくづく思いました。そして、すべての人間に具わっている“仏性(仏の性質)”というものが、決して絵空事ではないことをしみじみと思わされたのです」と感想を語っておられます。
なるほど! わが園は、仏教保育園どころか、世界保育園、いや宇宙保育園といっても過言ではないかも…。
(副園長:S)
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