保育サービス施設は高齢者サービス施設とセットで
2010年09月10日 金曜日
都市部では慢性的に保育所が不足している状態です。理由は①就学前人口が増加。②経済状況の悪化による就業者の増加。が主な理由と分析されています。
保育サービス定員を増やしても増やしても申込者が増加するという緊急事態ですから、東京都は計画を前倒ししたり、数値を引き上げたりして対応しています。
平成22年度の状況は、
①保育サービス定員を昨年度に比べて8,500人増加しました。これは当初計画の1.5倍の増加です。ここで言う保育サービス定員とは、認可保育所・認証保育所・認定こども園・家庭福祉員の合計です。
②認可保育所申込者が昨年度に比べて6,800人増加しました。都市部では就学前人口が増加傾向にあります。
③保育所待機児童数が昨年度に比べて496人増加し、8,435人になりました。年齢別状況は、0~2歳児が90%を占めています。待機児童が0人の所は、桧原村・奥多摩町・大島町などがあります。
④今後の保育計画として、利用者数の増を見込んで平成27年度には現在より35,000人増の保育サービス提供環境を整備する方針です。
施設を新規で設置するには巨額の資金が必要ですし、いずれ少子化が加速するとなると行政は大きく踏み出せないのでしょう。しかし、保育所に入れそうにないから出産を控えようとする子育て世代が増加すると少子化がもっと加速します。
現在の課題解決が最も大切な命題であり、将来的に保育ニーズが無くなった施設をどうしていくかは、高齢者施設の慢性的不足の解消とセットで考えていくことが大切だと思います。(データは東京都)
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ