鉄道世界遺産の車窓から
2010年07月14日 水曜日
スイスの面積は九州とほぼ同じ、鉄道網は五千キロメートル、世界一の密度です。
そのうえスイスの鉄道は正確、安全、快適と三拍子揃っているので、旅するにはうってつけです。
しかも車窓からは絶景を眺められるのですから、どの路線を選ぶか迷ってしまうことでしょう。
今回はその路線と沿線の景観が世界遺産に指定され、今年開業百周年という記念すべき路線アルブラ、ベルニナ線と世界一スピードが遅いのに大人気の、氷河特急にも乗ることにします。
最高地点が標高二千メートルをゆうに超える路線ですから、天候によってはただ雲の中を直走るだけになってしまいます。
滞在中は毎日快晴、新型のパノラマ車両はまるでサンルーム状態で、帽子は必須です。
真っ青な空、鮮やかな緑、雪山、手を振るトレッカー達、都会生活をする人々にとってはまさに別世界です。
ツェルマットからサンモリッツまで、八時間乗車しましたが、あっという間に時間が過ぎるほどの景観です。
有名路線はもちろんですが、特に美しかったのはフランス国境に近いジュネーブからローザンヌにかけてのレマン湖を見下ろせるラヴォー地区は世界文化遺産に登録さています。陽光を受けた伸びやかな南向き斜面に広がるブドウ畑の車窓は息をのむほどです。
国土のほとんどが緑に覆われていると言っても過言ではない、ヒートアイランド現象とは無縁のとにかく美しい国です。
Posted in 前園長(11代)須田 益朗の実践ブログ